5軒長屋のまちの元そば処、旧大菊
三交通りに佇む、5軒長屋
本庄駅から西へ、三交通りのインターロッキングを歩きながら、「この通りだけ何でアスファルトじゃないんだろう?赤と緑の良い感じにくすんだ色のインターロッキングで敷き詰められた通り。特別な思いのある場所っていう意味なのかな。とかなんとか思いながら、駅から歩くこと10分。
ホルモン空さんと肉屋のこばやしさんを通り過ぎて、「すしや」と書いてある美喜鮨さんの真向かいにある5軒長屋の一角に旧大菊があります。
5軒でひとつの、長屋
この長屋、想定築80年くらい (もう記録がないのでわからない)。5軒のうち3軒は、今も人が暮らす現役の長屋です。長屋というのは建物が全部繋がっていて、梁や柱、基礎とか一部の屋根も、建物を支える大切な部分は共有して一つの建物として繋がっているけれど、それぞれ土地と建物は所有者が違うという面白い部分も。つまり、5つの細長い建物と土地が、それぞれ大家さんが違うということ。
あだ名は「大菊」
旧大菊は、一番最後にお店になっていた部分が蕎麦屋さんの「大菊」だったのでそんなあだ名で呼んでいますが、その前は「五十番」という中華料理屋、そしてさらに遡ると大家さんはそこで「経師屋(きょうじや)」を営んでいたんだとか。経師屋というのは、障子とかに和紙を貼る職人さんのことだそうで。
蕎麦屋さん、中華料理屋さんだった頃は、もう経師は閉業して、店先を賃貸で貸しながらおばあちゃんがお一人で暮らしていたとのこと。
商売を辞めても家賃収入を得るとは、根っからの商売人ですね。かっこいい。
建具屋もいれば、経師屋もいる。海苔屋もいれば、寿司屋もいる。石材屋もいれば、お寺もある。
みんな支え合って商店街に生業を持って暮らしていたんだなあ、と元の持ち主さんに聞いて、じーんとしたのでした。
物件情報
- 本庄市銀座(三交通り沿い)
- 木造2階建の長屋
- 築80年(推定)
- 原状回復義務なし
- 家賃、物件利用の形態などご相談ください
- オーナー:本庄デパートメント