みんながわくわくしたプラモデル屋、旧第七電気商会
まちのおもちゃ屋 (プラモデル屋)
「ここにはよくお小遣い握って来たなあー!」と大人たちが目をキラキラさせて語る、旧第七電気商会。 はにぽんプラザのすぐ裏、あさひ通りに面する小さな元おもちゃ屋さん。隣は、きっと気になっている方も多い、佇まいがとても素敵なお茶屋さん(残念ながら現役ではないけれど)です。 男性たちは、「プラモデル屋」と記憶しているけど、女性は「おもちゃ屋」と言っているのが面白いところ。 おもちゃ屋さんって、みんなそれぞれの楽しい記憶がある場所なんだなあ。
オーナーの娘さんからのバトン
旧第七電気商会との出会いは、県外に暮らす元オーナーの娘さん、Tさんが市役所で私たちのことを聞き、本庄デパートメントのカフェに来てくださったことでした。 その時のことは、忘れもしません。初めまして、と自己紹介して、建物のことやTさんのことなど少しお話して、話しやすくて素敵な方だなあ、と思っていたら「どなたかこの建物を使いたいという方がいらしたら使ってください」と初対面かつ出会って10分で建物の鍵を預かっておりました。笑 そんな流れもあって私たちがご案内したり、マーケットの会場にさせてもらったりして皆様の目に触れる機会を作っているおかげで、たくさんの方が 懐かしい!え、いまここ空き店舗なの!?自分がここで何かできないか・・とわくわくした気持ちを思い出して自分ごとのように考える姿をたくさん見て来ました。
プラモデル屋さんがじっくり育てたお店と住まい
シルバーのシュッとした外観に、タイルとアーチの可愛らしいショーウィンドウ。TAMIYAのシールに興奮する人も多く(笑) 天井は彫刻風の板金(フェイクなのだけどこれがとても可愛い)、 壁にはおもちゃを並べていたと思われる戸棚がずらりと、しかもどんどん追加して作ったであろう形跡があったり。 店主だったTさんのお父さんが暮らし、ゆっくりおもちゃ屋を営みながら育てた建物なんだな、とじんわり感じることができます。 建物の中を掃除していると、やたらと小銭が落ちている一角が。 かつておもちゃを買いに通った皆さんから聞くと、どうやらそこにはレジがあったそうで、なるほどなるほど。 おもちゃ屋だけど、電気屋みたいな名前だし。 ・・第七?第一から第六まであったのでは!?(わくわく)という妄想をしかけたところで、 元々電気関係の仕事をしていたことやお名前に七がついていたことからこの名前があることもおうかがいしました。
小さくて、ちょうど良くて、愛らしい
築96年(2023年時点)のこの建物は、隣のお茶屋さんと一体になっており、室内も元は繋がっていたそうです。 廊下の先が壁になっていて、廊下の途中で仕切りをつけた感じ。 繋がっていた頃はどんな感じだったのかな。 2階は住まいになっていて、畳の居間のとても落ち着く空間が。 この小さな空間に家族がぎゅっと集まって暮らしていた(昔はみんなそうだった)のはどんな風景だったのかな。 色々と思いを巡らせます。 小さな空間だからこそ、愛らしいし、いまの時代にお店としての使いやすさもあります。 物販のお店なら、電気関係少しの工事ですぐにでも始められそう。 ぜひ、みんなのわくわくが詰まったこの場所を、見に来てください。
物件情報
- 本庄市銀座(あさひ通り沿い)
- 木造2階建
- 築96年(2023年時点)
- 原状回復義務・家賃については相談
- 相談窓口:本庄デパートメント