GOOD DESIGN AWARD 2024受賞の詳細②
受賞に関しての内容を5回に分けて書いていきます。
さて、前の投稿の続きです。
「全拠点を定額で」誰もが遊び倒す仕組みについて説明します。
楽しそうだったら、一緒に商店街を遊び倒してください。
どんなことができるか。
僕らの拠点は築100年超の元料亭。
改修して今では、カフェだけでなく、シェアキッチンなどの機能があって、たくさんの人に使ってもらっています。
シェアキッチン
お料理やお菓子を製造して提供することが可能なキッチン。これまでたくさんの人に使ってもらい、日常を豊かにしていただきました。
特徴的なのが、このキッチンを使ってファンを作り、独立された方が複数いること。
いきなり自店舗を持つよりも、まずは失敗しないようにファンづくりや、お試しをしたいという方はたくさんいて、小さく始められることで失敗の可能性を下げることで、不幸にならないための装置をつくれたと僕らは思っています。
すでに自店舗を持っている人がほかのことのチャレンジするために使ってもらったりと、使う理由は様々。ワンオペは大変なので、1人でキッチンに立つことは基本はないようにして、デパートメントメンバーがサポートしたり、告知などのお手伝いをしています。
コワーキングスペース
カフェはコワーキングとしても使えます。先にお断りしておくと、静かに淡々とPC作業する人には向いてません。
どちらかとクリエイティブな作業向け。
イラストを書いたり、デザインしたり、何かを考えるときに人の意見を聞きたいとか、誰かとつながって、できることを増やしたいとか、そういう感じ。
淡々とPC作業したいという方には、近隣の場所をご案内しています。
ワークショップスペース
カフェは一部や全体を貸し切りにして活動の場所にもできます。ワークショップだけでなく、音楽ライブだったり、セラピストが活用したり、講座だったり、自分を表現する場所として使ってもらっています。誰かのやりたいことを叶えられる空間。
ボックスショップ
店内には30センチ四方のボックスが当初から置いてあって、ピアスや花など作家さんの作品をお預かりして販売しています。
オープン当初からずっとボックス借りてくれている作家さんもいたりして、僕らと作家さんとお客さんのコミュニケーションツールにもなっています。
これらはすべて。単体でも使えますが、定額のサブスクにして、おもいっきり使い倒し、誰かのやりたいことを応援しています。
次の投稿は空き家や空き店舗を活用したマーケットを書きます。
ではまた。
審査委員による評価コメント
受賞番号:24G181474
商店街を遊び倒す装置 [本庄デパートメント]
受賞者名:合同会社本庄デパートメント
本庄デパートメントは、「ユートピア」のような商店街である。より良い暮らしを追求しようとする人々が移り住み、商店街の使われていない空間を再生した。それぞれが好きな仕事に取り組み、お気に入りのライフスタイルを実現させ、互いに支え合い、交流し、有機的なつながりを生み出し、住む人に幸せをもたらす場所となっている。これは、通常の街づくりよりも強力な地域活性化システムである。特に成長を見直し、スローな経済発展へと向かう新しい時代において、どのようなコミュニティがより良い生活の質を実現し、それぞれの好みの追求をサポートでき、楽しく、面白味があり、また若者、高校生たちをも引き付け、巻き込むことができるコミュニティになり得るのだろうか。この事例は、有機的なデザインプロセスの良い見本になると思う。